ベストシステムズ メールマガジン
公開日:2009/12/01

【第126号】TOP500特集3回目 最新TOP500

TOP500特集の3回目最終回です。

今年2回目のTOP500が発表されました。各方面のニュースやブログでいろいろな報告が既になされていますが、私は違った側面から見てみたいと思います。
今年の1位は6月に2位だったオークリッジ国立研究所が、CPUをQuad CoreからSix Coreに変更し、コア数を224,162コアと20万台に載せ、さらにクロックも2.3GHzから2.6GHzにしたことにより、ついに理論最大性能が2.33 PFLOPSと2 Peta FLOPS台に到達しました。またテネシー大学の計算科学研究所も、オークリッジと同様のCPUアップグレードを行い、6月の4位から3位に躍進しました。この2システムともCRAYのXT5です。TOP500の1位から3位中2台がCRAYということになり、CRAYの全盛期を思い出させます。

前回、理論性能でPeta FLOPSを超えていたシステムは3台でしたが、今回は5台です。中でも皆の関心を呼んだのは中国の大学に設置された「天河1号」でした。アメリカ、ドイツに続いてPeta FLOPSを所有する3番目の国の地位を確立しました。ただどうもシステムに問題があるのか、プログラマが悪いのかわかりませんが、LINPACKの性能値が565 TFLOPSと理論性能の47%程度しか出ていません。また中国は国産と言っていますが、普通にXeonとInfiniBandを使ったPCクラスタシステムです。

全体的にも見てみましょう。1位のシステムについては、前回1.105 PFLOPS(1.456 PFLOPS)に対し、今回1.759 PFLOPS(2.331 PFLOPS)と60%も向上しました。逆に500位のシステムは前回17.088 TFLOPS(37.636 TFLOPS)に対し、今回20.051 TFLOPS(28 TFLOPS)となっています。
500システム全体では、前回22.607 PFLOPS(33.671 PFLOPS)に対し、今回27.977 PFLOPS(40.960 PFLOPS)と20%以上向上しています。

さて、日本はどうでしょうか?前回は15台でしたが、今回は16台が入りました。日本の1位は変わらず地球シミュレータです。また東京大学のT2Kが計算コアを増やしたために、理研を抜くことができました。今回新たに加わったのは気象研(SR16000)、ホンダ(クラスタ)、統計数理研(PRIMERGY)、名古屋大学(FX1)です。民間のホンダが加わったのは画期的でした。

2009/62009/11
22:地球31:地球
28:JAXA36:JAXA
40:理研45:東大T2K
41:東工大47:理研
42:東大T2K56:東工大
47:筑波大T2K62:筑波大T2K
65:核融合研81:核融合研
69:東大ゲノムセンター84:東大ゲノムセンター
78:京都大T2K92:気象研(新規)
93:物材研95:京都大T2K
259:天文台114:物材研
277:天文台142:ホンダ(新規)
393:AIST-CBRC206:統計数理研(新規)
396:KEK241:名古屋大学(新規)
397:KEK429:天文台
445:天文台

次回2010年6月には、おそらく下位の天文台は消えるでしょう。ただ、予算の所為だとは思いますが、新規に加わった統数研と名古屋大学が最初から200位台とは少し悲しいですね。2010年11月に次の東工大TSUBAME2が出るまで、日本は大躍進できそうにありません。

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